XBRL(計算リンク)を階層テーブルで書き出してみる。

これまで、Edinetに登録されている上場会社のXBRLの計算リンクベース(Calculation Linkbase)から基本3諸表をチャート展開した例を紹介してきました。

今回は、実際に計算リンクにはどのような構造が記載されているのかを示すため、階層化テーブルで描き出してみました。以下のサンプルは、サイゼリヤの2018年8月期の貸借対照表です。元データは、HTMLのtableタグで作っていますが、ブログにはめ込むために無理やり画像に落としたので、見にくいかも知れません。木構造をなしているので、ちょっとした再帰関数で処理できます。

サイゼリヤ 2018年8月期 貸借対照表(XBRL計算リンクから展開)

計算リンクの貸借対照表ロールであるConsolidatedBalanceSheetからデータ展開したものです。水色が借方(debit)、ピンクが貸方(credit)になっています。この木構造データからチャートに展開したものが以下です。

サイゼリヤ 貸借対照表推移(2018年8月期)

チャートへの展開では、先の木構造の借方、貸方各ルートの1階層下で一旦データを組み、更に負債を1階層下まで降りて、流動負債、固定負債に分解しています。そこから貸方、借方それぞれをスタックチャートとして描き、更に各年毎に純資産÷資産を求めて、折れ線グラフを重ねています。

上のチャートは画像に落として添付していますが、開発中のシステムでは、作り置きの画像ではなく、動的にSVGで作成しています。描画されている各勘定科目のブロックはSVGオブジェクトであり、木構造の中の勘定科目データとリンクしているため、その明細チャートを描くこともできます。以下は、流動資産の下位層を展開したものです。

サイゼリヤ 流動資産推移(2018年8月期)

更にこのチャートから勘定科目をめくっていく事で、木構造の底までチャートで辿っていくことができます。ブログで添付したものは画像に落としたもので、インタラクティブには操作できませんのでご注意ください。

一連の開発については、現在米SEC/EdgarのXBRLの検証を進めているところです。FANGなど主だったところは可視化できるところまで確認していますが、多様なデータが存在しているので、まだこれからというところです。完成したら、以前日米の航空業界についてブログを書きましたが、同様の比較などもやってみたいと思います。

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