【コラム】XBRLから売上債権回転日数を可視化してみる。

チャートシステムの公開に向けコーディングに集中していたので、8月は記事の更新をお休みしていました。開発はほぼ最終段階に入っており、最近はチャートそのものよりも運用のための仕組みやユーザーインターフェイスの見直しを行っています。そんな状況なので新たな機能は増やさないつもりだったのですが、ちょっと思いつきで「売上債権回転日数」のチャートを追加してみました。経理部で働いていた頃は、売掛金の回収状況は常に気にしていて、入金が遅いところは早めに担当営業に声をかけて、顧客に注意喚起をお願いしていました。顧客に催促のような電話を入れるを嫌がる営業もいましたが、遅れると益々話しづらくなるもの。顧客側の手続きの漏れで、債権そのものが認識されないまま決算期を挟むようなことになったら、相手側は期ズレになってしまいます。普通の会社であれば、早めに声がけされる方が本来ありがたいはずなのです。

ということで、上場会社ではどれくらいの速度で売掛金を回収しているのだろうと気になりました。回収速度を測る物差しとして、財務分析の「売上債権回転日数」なる指標があるので、これをチャートにしてみることにしました。計算は単純で、売上債権を期間売上で割ったものです。今回は日数ベースで計算しています。

とりあえずサンプルを一つ。最近フッ化水素で有名になったステラケミファ社です。

ステラケミファ(株) 売掛金回転日数推移 2019年3月期

チャートのベースには、借方(左)に売上債権(売掛金、手形、電子記録債権など)、借方(右)に売上(1ヶ月平均)のスタックチャートを置き、売上債権回転日数のラインチャートをオーバーレイしてみました。売上債権と売上(1ヶ月平均)の背丈がほぼ同じであれば、回収期間は1ヶ月ということになりますが、ステラケミファ社の場合はほぼ3ヶ月のようです。個人的にはちょっと長めの印象を受けたのですが、他の化学メーカーでも60日〜120日程度でした。

では、食べたらその場で払う飲食系ではどうなのか。「すき家」などを展開するゼンショーを見てみます。

(株)ゼンショー 売上債権回転日数推移 2019年3月期

飲食系でもさすがに1日で回る訳ではないようです。年々日数が増えているのはキャッシュレスの影響でしょうか。Paypay, Line-pay, 楽天payなどいろいろありますが、決済会社からはどれくらいの期間で入金されるのでしょう。別途調べてみたいところです。

売上債権回転日数については、それぞれの企業の活動範囲や売上の構成にもよるので、たとえ同業でも単純に複数社間の違いを調べて評価することはできません。ただ、同じ会社の回転日数が著しく変動していれば、その会社の何かしらの変化を捉えている可能性もあります。

公開間近なところでまたチャートを増やしてしまった。こんなことをしていたら永遠に開発が終わらないので、ここらで区切りをつけたいと思っています。ユーザーインターフェイスが出来上がったら、使用状況を動画にして公開する予定です。

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