財務諸表クイズ　大きな固定資産で稼ぐ会社

Q1．東京電力は巨大な固定資産、発電所で事業を行う会社。2019年3月期の電気事業固定資産の内訳を掲載しておきます（以下チャート）。水力、火力（汽力）、原子力の発電設備から送電、変電設備など様々。巨大な資産で稼ぐ会社は総資産（BSの背丈）に対して売上（PLの背丈）は小さく、固定資産回転率（売上÷固定資産）も低め。B社が東京電力。ぴあはチケット販売。固定資産は小さくBS／PLチャートの形は真逆になります。

・ぴあと東京電力を比較できるインタラクティブチャートはここをクリック。

Q2．東京地下鉄は旧営団地下鉄。東京の地下を走る鉄道インフラを資産として所有しています。東京地下鉄は上場会社ではなく、株主は日本国政府と東京都。一方サイバーエージェントは、代表的なITメディア企業。A社が東京地下鉄。Q1と同様BS／PLのチャートの形から判断できます。

・東京地下鉄とサイバーエージェントを比較できるインタラクティブチャートはここをクリック。

Q3．六本木ヒルズに虎ノ門ヒルズ等都内他に巨大不動産を持つ森ビルと、建売中心の積水ハウス。積水ハウスは流動資産が固定資産を上回っていますが、その明細チャートを開くと分譲建物、分譲土地がその多くを占めています。B社が積水ハウス。

・森ビルと積水ハウスを比較できるインタラクティブチャートはここをクリック。

Q4．ANAも成田国際空港も大きな資産で稼ぐ会社。ANA航空機やホテルなどなど、成田空港はもちろん空港そのもの。資産効率はANAの方が高く、BSとPLの差は小さくなります。A社がANA。ちなみに新関空は、人工島で土地代の取得価格が成田空港より遥かに大きくBSとPLの差は更に大きくなります。

・ANAホールディングスと成田国際空港を比較できるインタラクティブチャートはこちら。

Q5．鉄道で稼ぐJR東日本と高速道路で稼ぐNEXCO東日本。どちらも巨大インフラ資産で稼ぐ会社。ただ全国のJRにとって鉄道は自らの資産ですが、NEXCOにとって高速道路は借り物。NEXCOは固定資産より流動資産の大きな会社で、借りた道路で通行料やその他のサービスで稼いで言わば賃貸料を払っています。道路を貸しているのは広い意味で我々国民。また高速道路を建設して国に納品？する事業も行っており、流動資産にはその棚卸資産、仕掛道路資産がその多くを占めます。A社がNEXCO東日本。流動資産の内訳を示します。

・東日本高速道路とJR東日本を比較できるインタラクティブチャートはこちら。