【決算チェック】新聞社の財務諸表 朝日と日経

XBRLの登録企業の一覧を見ていたら、いくつか新聞社があったので取り上げてみます。一般紙には上場企業はなく、株価サイトで気軽に財務の数字を見ることもできない新聞社ですが、EDINETには、朝日新聞、日経新聞、西日本新聞、神戸新聞の4社がXBRLを提出していました。最大手の読売新聞がないのは残念ですが、全国紙の朝日、日経を比較形式でを取り上げてみます。前回取り上げた出版業界と同様、新聞も少子高齢化、ネットの影響による新聞離れや広告の落ち込みなどあまり良い話は聞きませんが、財務諸表はどうなっているのか。比較するにあたって連結か非連結かで迷ったのですが、非連結の方が本業の状況を見やすいのではないかと思われるので、今回は非連結財務諸表で比較してみます。ただし非連結決算にも新聞事業以外の収益が含まれていますので念のため。なお、両社は決算時期が異なり朝日新聞は3月決算、日経新聞は12月決算となっています。まずは、貸借対照表から。

朝日新聞、日経新聞の貸借対照表(非連結)推移

発行部数で倍ほど差がある両社ですが、総資産では日経新聞が上回っています。純資産比率は両社とも50%台、緩やかですが年々その厚みを増しています。老舗の新聞社は一等地の不動産や関連会社等の有価証券をお持ちなので、総資産に占める固定資産の割合がかなり多めです。固定資産の内訳比較チャートも描いてはみたのですが、土地建物、関連会社株式等の有価証券が主なものになっており、所詮簿価での比較になるのでここでは割愛します。次は、営業損益です。

朝日新聞、日経新聞の営業損益(非連結)推移

日経新聞がほぼ横ばいなのに対して、朝日新聞は売上は右肩下がり。各新聞社の発行部数の減少傾向は、他のサイトでチャートなど色々紹介されているのでここでは特に触れません。売上では朝日が大きく上回っていますが、営業利益は日経の方が厚そうです。次は、各段階利益です。

朝日新聞、日経新聞の各段階利益(非連結)推移

収益力では、日経新聞が圧倒しています。ただ、これは朝日の収益力が低いというより、日経がこの業界の中でも際立って高いと言った方が良さそうです。ちょっと気になったのは、連結決算だとどうなるのか。こちらも描いてみました。

朝日新聞、日経新聞の各段階利益(連結)推移

連結にすると営業利益率の差は大分縮まりました。粗利率(売上総利益率)は両社とも落ちているのに、朝日の営業利益率は逆に上がっています。連結するものは販管費が売上、原価の割にかなり小さいのでしょう。

新聞社の売上も新聞、広告の他多岐に渡っているので、売上高の内訳もXBRLで公開されていれば、さらに深く入っていけるのですが、現在のデータでは売上高以下がないのでここまでです。

開発を進めているこのチャートシステムでは、勘定科目からなる木構造のどの部分からでも動的にチャートにすることができるようになっています。現在チャートの可読性とかユーザインターフェイスとか、財務分析項目の追加など、いろいろ調整しつつ同時にデバッグを進めているところです。ある程度完成したら、公開前に使用状況を動画にでもしてご紹介できればと考えています。

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